電子工作入門

【電子工作入門】LEDの直列繋ぎと並列繋ぎの計算方法について!

電子工作入門

先生
先生

今回は、LEDの直列繋ぎと並列繋ぎの計算方法について説明したいと思います。

■LEDの直列と並列繋ぎの計算方法について

先生
先生

LEDの直列と並列繋ぎの計算方法について説明したいと思います。

※ 少し読んでみて、難しいな~とか、計算はお腹いっぱいと言う方は、ここは必要な時に見直してもらえばよいので読み飛ばしてください。

LEDを直列に繋いだ時の計算方法

先生
先生

LEDを「 直列 」に繋いだ時の計算方法について説明したいと思います。

先生
先生

ここでは、LEDを3個「 直列 」で繋ぎたいとき、抵抗は何Ωを使用したら良いかについて考えてみたいと思います。

LEDの使用条件

先生
先生

まず、LEDを使用するための条件に付いて決めておきたいと思います。

【LEDの使用条件】

LEDの使用数   :3個
順方向電圧(VF) :2.1V
順方向電流(IF) :0.02A(20mA)
乾電池      :9.0V(単3×6個)
抵抗       :??Ω

説明

先生
先生

「 LED 3個を直列に繋げる 」と、LEDを光らせるために必要な「 順方向電圧(VF) 」は何ボルト必要になると思いますか?

さくら
さくら

え~っと。

さくら
さくら

順方向電圧(VF)は今回「 2.1V 」なので、

「 2.1V × 3個 」で「 6.3V 」必要だと思います。

※ 今回は同じ部品のため、比率は1:1:1とします。

先生
先生

そうですね。

乾電池は「 9.0V 」なので、LEDを光らせるために「 6.3V 」使うと余っている電圧はいくつだと思いますか。

さくら
さくら

これは簡単ですね。

「 9.0V - 6.3V 」なので、「 2.7V 」余っています。

先生
先生

さすがですね。

先生
先生

LEDを光らせるための「 順方向電圧(V) 」は確保したので、今度はLEDを光らせるための「 順方向電流(A) 」について考えてみましょう。

先生
先生

先ほど余った「 2.7V 」と、LEDを光らせるために必要な順方向電流「 0.02A(20mA) 」の二つの値は分かっているので、この二つの値をオームの法則に当てはめ「 抵抗値 」を導きたいと思います。

オームの法則

 電圧 ÷ 電流 = 抵抗値

先生
先生

オームの法則に当てはめると、「 電圧2.7V ÷ 電流0.02A(20mA)= 135Ω 」

「 135Ω 」の抵抗が必要と言うことが言えます。

先生
先生

以上のことから、抵抗は「 135Ω 」を使用するということが言えます。

計算式

先生
先生

計算式のみ記載致します。

【計算式】

順方向電圧 2.1V × LED 3個 = 6.3V
乾電池9V - 6.3V = 2.7V
電圧2.7V ÷ 電流0.02A(20mA)= 135Ω

答え 抵抗135Ω ×1個

【参考】
抵抗の消費電力: 2.7V × 0.02A = 0.054W

LEDを並列に繋いだ時の計算方法

先生
先生

LEDを「 並列 」に繋いだ時の計算方法について説明したいと思います。

先生
先生

ここでは、LEDを3個「 並列 」で繋ぎたいとき、抵抗は何Ωのものを使用したらよいのかについて考えてみたいと思います。

LEDの使用条件

先生
先生

まず、LEDを使用するための条件に付いて決めておきたいと思います。

【LEDの使用条件】

LEDの使用数   :3個
順方向電圧(VF) :2.1V
順方向電流(IF) :0.02A(20mA)
乾電池      :9.0V(単3×6個)
抵抗       :??Ω

説明

先生
先生

「 LED 3個を並列に繋げる 」と、LEDを光らせるために必要な「 順方向電圧(VF) 」は何ボルト必要になると思いますか?

さくら
さくら

「 並列 」の時は、何個LEDを繋いでも電圧は一定なので、

「 2.1V 」だと思います。

※ 今回は同じ部品の為、比率は1:1:1とします。

先生
先生

さすがですね。

先生
先生

乾電池は「 9.0V 」なので、LEDを光らせるために「 2.1V 」使うと余っている電圧はいくつだと思いますか。

さくら
さくら

「 9.0V - 2.1V 」なので、「 6.9V 」余っていると思います。

先生
先生

そうですね。

先生
先生

LEDを光らせるための「 順方向電圧(V) 」は確保したので、今度はLEDを光らせるための「 順方向電流(A) 」について考えてみましょう。

先生
先生

まず、上記で説明した「 並列 」に繋いだ時の「 電流(A) 」の動きを思い出してください。

先生
先生

下図のように「 40mA 」の電流(A)が供給された時、並列は分岐すると「 抵抗の比率 」に合わせて小さくなったことを覚えていますか。

さくら
さくら

はいっ、覚えています。

先生
先生

今回は、LEDを3つ並列で使用する為、各LEDに対して「 20mA 」の順方向電流(IF)が欲しいと言うことになります。

先生
先生

このことを踏まえて、計算を進めて行きたいと思います。

【ステップ1】

先生
先生

先ほど余った「 6.9V 」と、LEDを光らせるために必要な順方向電流「 0.02A(20mA) 」の二つの値は分かっているので、この二つの値をオームの法則に当てはめ「 抵抗値 」を導きたいと思います。

オームの法則

 電圧 ÷ 電流 = 抵抗値

先生
先生

オームの法則に当てはめると、「 電圧6.9V ÷ 電流0.02A(20mA)= 345Ω 」。

抵抗値「 345Ω 」はそのままだと、下図のような直列回路の答えになってしまいます。

【ステップ2】

先生
先生

先ほどの答えの「 345Ω 」を並列回路の分岐の数だけ割ってあげたいと思います。

「 345Ω ÷ 分岐数 3 = 115Ω 」

先生
先生

以上の事から、抵抗は「 115Ω 」を「 3個 」使用すると言うことが言えます。

先生
先生

補足ですが、上記でも説明したように抵抗を「 一か所 」のみで手を抜かないようにしてくだいさい。

計算式

先生
先生

計算式のみ記載致します。

【計算式】

順方向電圧 = 2.1V
乾電池9V - 2.1V = 6.9V
電圧6.9V ÷ 電流0.02A(20mA)= 345Ω
345Ω ÷ 分岐数3 = 115Ω

答え 抵抗115Ω ×3個

【参考】
抵抗の消費電力: 6.9V × 0.02A = 0.138W

定電流ダイオード(CRD)

先生
先生

ここまで説明しておいてなんですが、計算とかいろいろ面倒な方は、「 定電流ダイオード(CRD) 」と言うものが存在するのでご紹介しておきます。

先生
先生

どのようなもののかと言うと、電圧や抵抗などが多少変化しても、一定の電流を流し続けることのできる部品です。

先生
先生

便利ですね。

ちなみに、「 定電圧ダイオード(ツェナーダイオード) 」なるものもあります。

ポイント!

・LEDを「 直列 」に繋いだ時は、LEDの個数分電圧を消費する。
・LEDを「 並列 」に繋いだ時は、並列に分岐した数だけ電流も分岐する。

■乾電池の数が決まっていない時について

先生
先生

ここまでの内容を参考に、「 ピンクのLED 」を3つ並べて点灯させる方法について考えてみましょう。

さくら
さくら

は~い。
まってました♪

先生
先生

さくらさん、ピンクのLEDの使用条件は分かりますか。

さくら
さくら

はいっ。

ピンクのLEDの使用条件はこちらです。(下記)

【ピンクのLEDの使用条件】

LEDの使用数   :3個
順方向電圧(VF) :3.1V
順方向電流(IF) :0.02A(20mA)
乾電池      :??V(単3×??個)
抵抗値      :??Ω

先生
先生

ありがとうございます。

先生
先生

ここでは、順方向電圧(VF)が「 3.1V 」に上がっていることと、使用する乾電池の電圧(V)が「 不明 」なところがポイントになってきます。

先生
先生

また、乾電池は「 単3 」で、できれば「 アルカリ 」のものを使用する良いと思います。

先生
先生

理由は、

乾電池の電圧(V)は、ほぼ1.5Vで同じ大きさですが、電流(A)については「 単4 → 単3 → 単2 → 単1 」と使用できる電流(A)が増えることと、「 マンガン 」より「 アルカリ 」の方が使用できる電流(A)が増えるため、使い勝手の良い「 アルカリの単3 」を使用すると良いと思います。

ピンクのLEDを直列に繋げた時の計算方法

先生
先生

ではまず、ピンクのLEDを「 直列に 」3つ繋げた場合について考えてみましょう。

先生
先生

ピンクのLEDを3つ直列に繋げる場合、点灯させるために必要な「 順方向電圧(VF) 」は最低何ボルト(V)必要になると思いますか。

さくら
さくら

「 直列 」は、電圧(V)がLEDの個数分増えるので「 3.1V × 3個 」だから。

最低でも「 9.3V 」必要になると思います。

先生
先生

そうですね。

先生
先生

LEDを点灯するために最低「 9.3V 」使うため、供給する電源はそれよりも多い「 12V 」にしましょうか。

さくら
さくら

はいっ。

先生
先生

では、供給電源「 12V 」から、LEDで消費する順方向電圧(VF)「 9.3V 」を引いたらいくつ電圧は余っていますか。

さくら
さくら

「 12V - 9.3V = 2.7V 」なので、「 2.7V 」余ります。

先生
先生

LEDを光らせるために必要な「 順方向電流(A) 」は「 0.02A(20mA) 」なので、

余った電圧(V)「 2.7V 」と順方向電流(A「 0.02A(20mA) 」をオームの法則に当てはめると、

「 電圧2.7V ÷ 電流0.02A(20mA)= 135Ω 」。

先生
先生

「 135Ω 」の抵抗が必要と言うことが言えます。

先生
先生

以上のことから、ピンクのLEDを3つ「 直列 」で点灯させるには、

「 12Vの電源供給 」と「 135Ωの抵抗 」を使用すれば良いと思います。

ピンクのLEDを並列に繋げた時の計算方法

先生
先生

今度は、ピンクのLEDを「 並列に 」3つ繋げた場合について考えてみましょう。

先生
先生

ピンクのLEDを3つ並列に繋げる場合、点灯させるために必要な「 順方向電圧(VF) 」は最低何ボルト必要になると思いますか。

さくら
さくら

「 並列 」は、LEDの個数分増えても電圧は変わらないので「 3.1V 」必要になると思います。

先生
先生

そうですね。

先生
先生

LEDを点灯するために最低「 3.1V 」使うため、供給する電源はそれよりも多い「 6.0V 」にすると余りはいくつになると思いますか。

さくら
さくら

「 6.0V - 3.1V = 2.9V 」なので、「 2.9V 」余ります。

先生
先生

では、LEDを光らせるために必要な「 順方向電流(A) 」は何アンペア(A)必要だと思いますか。

さくら
さくら

「 並列 」は、電流(A)がLEDの個数分増えるので「 20mA × 3個 」だから。

最低でも「 60mA 」必要になると思います。

先生
先生

そうですね。

先生
先生

先ほどの余った電圧(V)「 2.9V 」と順方向電流(A)「 20mA 」3個分をオームの法則に当てはめると、

「 電圧2.9V ÷ 電流0.02A(20mA)= 145Ω 」

「 145Ω ÷ 3個 = 48.333・・・ 」

先生
先生

「 約48Ω 」の抵抗が必要と言うことが言えます。

先生
先生

以上のことから、ピンクのLEDを3つ「 並列 」で点灯させるには、

「 6.0Vの電源供給 」と「 48Ωの抵抗 × 3個 」を使用すれば良いと思います。

先生
先生

これで「 ピンクのLED 」を繋げて点灯することができるようになりますね。

さくら
さくら

はいっ。

ありがとうございます。

先生
先生

いいえ。

ポイント!

・乾電池は「 単3 」の「 アルカリ 」のものを使用すると良い。

■まとめ

LEDの直列繋ぎと並列繋ぎの計算方法
・LEDを「 直列 」に繋いだ時は、LEDの個数分電圧を消費する。
・LEDを「 並列 」に繋いだ時は、並列に分岐した数だけ電流も分岐する。

乾電池の数
・乾電池は「 単3 」の「 アルカリ 」のものを使用すると良い。

アドバイス
・LEDの直列・並列の計算は少し難しいので、電子工作を少し理解できるようになったら復習してみると良いですよ。
・実習は環境の許す方が試してみてください。
・以前も触れましたが、135Ωや345Ωなど、計算結果と同じ抵抗は無いと思いますので、複数個抵抗を使用して欲しい値にして使用してください。

ご注意
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