電子工作入門

【電子工作入門】LEDの順方向電圧(VF)と順方向電流(IF)の測定について!

電子工作入門

先生
先生

今回は、LED(発光ダイオード)の「 順方向電圧(VF) 」と「 順方向電流(IF) 」の測定方法について説明したいと思います。

■測定準備

先生
先生

「 順方向電圧(VF) 」と「 順方向電流(IF) 」の測定準備について説明したいと思います。

抵抗の入手について

先生
先生

LEDの「 順方向電圧(VF) 」と「 順方向電流(IF) 」の測定準備を行う前に、「 抵抗の入手 」について説明したいと思います。

先生
先生

抵抗は、1Ω、2Ω、3Ω・・・など、「 1Ω刻み 」で販売しているところを見たことがありません。

先生
先生

例えば、「 97Ω 」の抵抗が欲しくても、店頭で「 97Ω 」の抵抗を置いていることはほぼありません。

理由としては、「 1Ω刻み 」で抵抗を準備するのは在庫が多くなってしまうことや、製造も大変になってしまうことが考えられます。そもそもメーカーからも「 1Ω刻み 」で販売・出荷していないことがほとんどです。

先生
先生

もし、「 97Ω 」の抵抗を使いたい場合は、近い値の「 100Ω 」の抵抗で代用する形になります。

さくら
さくら

そうなんですね~。

先生
先生

そうなんです。

先生
先生

抵抗を入手する際は、「 10Ω、30Ω、100Ω、330Ω 」など飛び飛びの値でしか販売されていないため、一番近い値のものを使用するか、「 1Ω×2個 と 30Ω×1 」個を直列に繋げて「 32Ω 」として使うなど工夫してみてください。

さくら
さくら

欲しい値の抵抗が売っていない場合、値が近ければ小さくても良いんですか?

例えば「 103Ω 」が欲しかったら、「 100Ω 」で代用するとか。

先生
先生

「 103Ω 」を「 100Ω 」で代用してもそこまで大きな差は無いと思いますが。できれば使用する抵抗値より少し大きいものを入手すると良いと思います。

先生
先生

たとえば、「 97Ω 」が欲しかったら「 100Ω 」で代用する。「 103Ω 」が欲しかったら「 100Ω+10Ω 」で代用すると良いと思います。

さくら
さくら

は~い。

※ 欲しい抵抗値が入手できない場合、必ずしも欲しい値より大きい方が良いと言うことはありませんが、自分で判断できないうちは「 欲しい抵抗値より少し大きいものを入手する 」という考えで問題ないと思います。

LEDの入手について

先生
先生

「 LEDの入手 」について説明したいと思います。

さくら
さくら

LEDはどんなものを入手すればよいですか?

「 ピンク色 」とかでもいいですか♪

先生
先生

「 ピンク色 」でも良いですが・・・。

LEDを新たに購入する場合、「 赤色 」で、「 順方向電圧2.1V、順方向電流20mA程度 」の標準的な物を入手しておくと使い勝手が良いと思います。サイズについては「 3mm 」と「 5mm 」どちらでも良いと思います。

先生
先生

ネットショップで購入する場合、「 ピンク色のLED 」や「 その他の電子部品 」が欲しい時は、送料の事も考えまとめて購入したら良いと思います。

さくら
さくら

じゃ~「 ピンク 」と「 赤 」のLEDを一緒に買うことにします。

先生
先生

ネットショップなどで購入する場合は、「 データシートや仕様書 」も合わせて入手しておくと良いですよ。

さくら
さくら

は~い。

さくら
さくら

そういえば、店頭で購入する場合、「 データシート 」ってどうやって入手するんですか?

先生
先生

店頭で直接購入する場合は、購入する前に「 メーカー名や型番 + データシート 」などでインターネット検索を行い、「 データシートや仕様書 」が入手可能か確認してから購入したら良いと思います。

さくら
さくら

じゃ~、既にLEDを持ってた場合はどうすれば良いですか。

先生
先生

既に手持ちのLEDがある場合、こちらも型番やメーカーが分かれば「 データシートや仕様書 」などで作業前に使用条件を確認しておくと良いと思います。

先生
先生

少し面倒だとは思いますが、「 電子部品の仕様をデータシートなどで確認してから作業を行う 」ことは、癖になるまで続けてもらうと、今後自分の身を助けることになると思いますよ。

さくら
さくら

がんばります。

先生
先生

ちなみに「 ピンク色のLED 」は、以前説明した「 青色系・白色系のLED 」になるため、「 2.0V程度 」では点灯しないと思いますので、使用する前にしっかりと「 データシート 」を確認してから使用してくださいね。

さくら
さくら

そうなんですか!?

ちゃんと確認してから使います。

用意するもの

用意する物一覧

・抵抗45Ω(抵抗値は下記参照)
・LED(赤×1個)
・乾電池(単三×2)
・電池BOX(単三×2用)
・テスター
・ブレットボード
・ジャンパー線

※ LEDは「 赤色 」で、「 順方向電圧2.1V、順方向電流20mA程度 」が良い。

順方向電圧(VF)の測定に使用するイメージ図と回路図

先生
先生

順方向電圧(VF)の測定に使用する「 イメージ図 」と「 回路図 」になります。

※ 抵抗の色(カラーコード)はイメージになります。

順方向電圧(VF)の測定に使用する回路作成

先生
先生

上図を参考にブレッドボードで順方向電圧(VF)の測定に使用する回路を作成してみてください。

※ 電源は測定時までONにしないでください。

先生
先生

下図は、ブレッドボードで「 順方向電圧(VF)測定用回路 」を作成した時の例になります。

「 電池のプラス → 抵抗 → LED → 電池のマイナス 」と言う形で回路図に習って配線されていれば、下図と全く同じで無くても問題有りません。

先生
先生

希望の抵抗を入手できない場合、抵抗の値がぴったりにならないと思うので、「 電池のプラス → 抵抗 → 抵抗 → 抵抗 → 抵抗→ 抵抗 → LED → 電池のマイナス 」のように抵抗を直列に繋げて「 抵抗値を調整する 」ような配線になる可能性もあります。

※ 「 10Ωの抵抗 」を10個繋げて「 50Ω 」として使用するなど。

先生
先生

順方向電流(IF)を測定する時の回路については、上記回路を少し変更するだけなので、実際に順方向電流(IF)を測定する時に説明したいと思います。

抵抗の計算方法

先生
先生

前回説明した「 抵抗Ωの計算方法 」に習い、抵抗の計算を下記に記載致します。

実際のデータシートが入手できる方は計算してみると面白いと思います。

条件

先生
先生

測定条件は下記になります。

【測定条件】

①乾電池(電源)     → 3.0V
②LEDの順方向電圧(VF) → 2.1V
③LEDの順方向電流(IF) → 0.02A(2.0mA)
④抵抗の電圧(VR)    → ??V
⑤抵抗の値(R)     → ??Ω

使用する抵抗の計算式

先生
先生

使用する抵抗値を計算するには下記「 〇〇 」と「 □□ 」に値を当てはめて計算することが出来ます。

【計算式】
乾電池3.0V - 順方向電圧〇〇V = ④
④ ÷ 順方向電流□□A = 使用する抵抗値(Ω)・・・⑤

【回答】
⑤抵抗の値(R) → ??V

先生
先生

例えば、下記のような計算で抵抗値を算出することが出来ます。

<例>
電池3.0V - 順方向電圧2.1V = 0.9V
0.9V ÷ 順方向電流0.02A(20mA) = 45Ω

抵抗の値(R) → 45Ω

先生
先生

「 45Ω 」に近い値で、市場で入手できる抵抗は「 47Ω 」になると思います。もし入手できない場合は「 10Ω 」を「 直列 」に5個つないで「 50Ω 」として使用するなど工夫してみてください。

ポイント!

・抵抗は、飛び飛びの値でしか販売していないため、近い値を使うか、何個か直列に繋げて使いたい値にして使用する。
・LEDは、「 赤色 」で「 順方向電圧2.1V、順方向電流20mA程度 」の標準的な物を入手しておくと使い勝手が良い。
・LEDを使用するときは、データシートの確認をする。

■LEDの順方向電圧(VF)と順方向電流(IF)の測定(実習)

先生
先生

LEDの「 順方向電圧(VF) 」と「 順方向電流(IF) 」の測定について説明したいと思います。

順方向電圧(VF)の測定

1.前回作成した「 順方向電圧(VF)測定用回路(ブレットボード) 」を用意する。
・電源はOFFのままにしておいてください。

※ 抵抗の色(カラーコード)はイメージになります。

2.テスターを用意する。
・順方向電圧は「 DCV(直流の電圧) 」で測定するため、テスターの中央にあるロータリースイッチを「 DCV(直流の電圧) 」に合わせてください。
・測定レンジは大きいほうから下げるよう注意しましょう。

3.作成した順方向電圧(VF)測定用回路(ブレットボード)の電源を「 ON 」にしてください。

4.テストリードを回路に当てて測定してみましょう。
・この時、プラス/マイナスの向きに注意してください。

5.測定結果
・DCVの測定レンジが 20Vの時に「 2.10V 」前後の値が測定できたらOKです。
・電池が消耗していたり、抵抗値がぴったりではないと思うので、多少前後して表示されると思います。

6.電源をOFFにして終了

順方向電流(IF)の測定

順方向電流(IF)を測定する回路の作成

先生
先生

「 順方向電流(IF) 」を測定する回路の作成を行いたいと思います。

先生
先生

「 順方向電流(IF)の測定 」は、「 電流 」を測定するため、作成した回路の間に「 テスターを挟み込み 」ます。

先生
先生

ちょっと強引ですが、図で表すと下図のようになります。

先生
先生

先ず、「 順方向電圧の測定 」で作成した回路(ブレットボード)を用意してください。

先生
先生

用意したブレットボードの「 緑色のジャンパー線 」を取り外します。

先生
先生

テスターを回路の途中に挟み込めるよう、ジャンパー線などで「 テスター接続端子 」を作ってあげます。

先生
先生

先程取り外した緑のジャンパー線があった場所に、「 テスター接続端子 」を立てるように挿し込みます。

先生
先生

実際に測定を行う際は、下図のように「 テスター接続端子 」に「 テストリード 」を当てて測定します。

順方向電流(IF)の測定

1.先ほど作成した「 順方向電流(IF)測定用回路(ブレットボード) 」を用意する。
・電源はOFFのままにしておいてください。

2.テスターを用意する。
・順方向電流は DCA(直流の電流)で測定しましょう。
・測定レンジは大きいほうから下げて行きましょう。

3.作成した順方向電流(IF)測定用回路(ブレットボード)の電源を「 ON 」にしてください。

4.テストリードを「 テストリード接続端子 」に当てて測定してみましょう。
・この時、プラス/マイナスの向きに注意してください。

5.測定結果
・DCAの測定レンジが 200mAの時に「 20.0mA 」前後の値が測定できたらOKです。
・電池が消耗していたり、抵抗がぴったりではないと思うので、多少前後して表示されると思います。

6.電源をOFFにして終了。

あとがき

先生
先生

今回は、普通の明るさ「 20mA 」で計算しましたが、最も明るくした時・最も暗くした時の変化を確認するのも面白いと思います。(但し、データシートで使用限度の確認は行ってくださいね。)

ポイント!

・回路を作っても作業をするまで安易に電源を「 ON 」にしない。

■まとめ

準備
・LEDを使用するときは、データシートの確認をする。
・回路を作っても電源をONにしない
・抵抗は、飛び飛びの値でしか販売していないため、近い値を使うか、何個か直列に繋げて使いたい値にして使用する。

測定
・回路を作っても作業をするまで安易に電源を「 ON 」にしない。

ご注意
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